みずぼうそう

かゆみを伴った発疹(発赤→水疱→かさぶた)が全身に出現する病気です。 
原因:水痘・帯状疱疹ウイルスの飛沫および接触感染が原因です。潜伏期は2〜3週間で、すべての発疹がかさぶたになるまでは感染しますので隔離が必要です。
症状・診断:37〜39度の発熱と共に、赤い小さな発疹が次々とできては水疱になって、やがてかさぶたになります。色々な段階の皮疹が存在するのが特徴です。水疱の出方は、全身にたくさん出る場合とパラパラと出る程度で終わってしまう場合などいろいろです。平均して1週間から10日でよくなります。発熱は通常1〜3日でさがります。 
合併症:水疱をかきむしると細菌感染が起こり、膿が出ることがあります。無菌性髄膜炎や肺炎を合併することがありますが、まれです。また、水ぼうそう・インフレンザの時に、アスピリン入りの熱さましを使うと激しい嘔吐・意識障害・けいれんなどの症状を特徴とする「ライ症候群」を起こすという報告がありますので注意して下さい。 
治療:かゆみを抑えるためにぬりぐすりと飲み薬を処方します。二次感染を起こしたときは抗生剤を使用します。通常、対症療法のみで軽快しますが、水ぼうそうには、抗ウイルス剤(ゾビラックス)が開発されており、使用することもあります。発疹が出て3日以内にこの薬を使えば、発疹の数や大きさ・治るまでの期間などがいずれも少なくなります。ただ、味のない小顆粒状のお薬で水に溶けないため少々飲みにくいなどの問題もあります。
家庭で気をつけること発疹はかゆみが強いためかきこわしてしまうことが多く、そこに細菌が感染しやすいので、かかせないようにする事が大切です。手をまめに洗って清潔にし、爪も短くしておきます。また、水疱をつぶしてしまわないように注意して、シャワーやかけ湯をして肌を清潔にしてあげましょう。かさぶたになってしまったら、湯ぶねにはいってもOKですが、かさぶたを無理にはがさないように注意してください。家族に水ぼうそうにまだかかっていない人がいる時は、予防接種や上記の抗ウイルス剤の予防内服などの対策がありますので、小児科の先生に相談して下さい。

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