頭に関するトラブル


 赤ちゃんの頭に関するトラブルを取り上げてみます。  (もどる)

頭のかさぶた:新生児期の赤ちゃんはお母さんからもらったホルモンの影響で頭や顔に脂(皮脂)がたくさん出てきます。毛の生えている所は、皮脂腺も多く、皮脂の分泌が多い上に、髪がじゃまをして十分に皮脂を除去しにくいため、頭に黄色いかさぶたがこびりついてとれない状態の赤ちゃんによく出会います。このかさぶたは皮脂が固まったもので、毎日お風呂に入れたときに、石鹸でよく洗い、清潔にしていれば、6ヶ月を過ぎる頃には自然と治っていきますが、ひどいときには白色ワセリンやオリーブ油などを塗って柔らかくした後、ガーゼなどでふき取ってあげます。かさぶたが厚い時やかさぶたのとれたあとが赤くなっているような時には、軟膏を処方しますので、医療機関を受診して下さい。

水頭症:脳の中心部にある脳室や脳と頭蓋骨の間に髄液と呼ばれる液体が入っています。この髄液は脳の中を循環しているのですが、その流れが先天的な異常や脳腫瘍、髄膜炎の後遺症、頭部外傷などの理由でせき止められ、髄液が脳にたまってしまうのが水頭症です。症状としては、頭囲が急激に大きくなります。さらに吐く、けいれんを起こす、額が前に突き出す、大泉門が大きく開くなどの症状が見られることもあります。そのままにしておくと、脳実質が圧迫され種々の問題を引き起こしますので、たまった髄液をおなかの方へ流す手術を行います。

小頭症:脳の発育が何らかの原因で障害され、頭蓋骨も大きく慣れない状態です。原因としては先天的な脳の異常、妊娠中のトラブル、出産時の事故、頭部外傷、髄膜炎後遺症などがあげられます。体の発育はさほど遅れていないのに、頭囲が大きくなりません。検診時などに相談し、専門の医療機関を受診して下さい。


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