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肥満に関する豆知識
死の四重奏とは:肥満に糖尿病、高脂血症、高血圧が合併した状態を「死の四重奏」と呼んでいます。「肥満」「糖尿病」「高脂血症」「高血圧」などの生活習慣病は、お互いに関連しあいながら動脈硬化を促進し、ある日突然、死に結びつく重大な病気(心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症など)を招くからです(1989年、Kaplan)。
シンドロームX:1988年、Reavenによって提唱された考え方で、インスリン抵抗性、高インスリン血症、耐糖能異常、高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症、高血圧を合併する病態。
脂肪細胞から様々な活性物質が分泌:これまで脂肪細胞はエネルギーを蓄積したり放出したりする細胞としか考えれられておりませんでしたが、最近、脂肪細胞はかなり多様な機能を持っていて、血栓や動脈硬化の促進に関係するプラスミノーゲン活性化因子インヒビター1型(PIF−1)やインスリンの感受性を抑える組織破壊因子(TNF-α)などの分泌を介して、血管や臓器の代謝に影響を与え、動脈硬化性疾患の発症に関与している可能性が高いことがわかってきました。肥満をもたらす生活習慣(ライフスタイル)が生活習慣病を招くだけではなく、肥満自体が直接体に悪い影響を及ぼしていると考えられてきています。