土川内科小児科ニュース  3月号  No.26 
もどる

  今月のテーマ:お医者さんへ行こう

 今年もインフルエンザが流行はしましたが、昨年の様な大流行ではなく、シーズンを終えそうでほっとしています。しかし、マスコミの影響力の大きさを改めて感じさせられたシーズンでもありました。インフルエンザの予防接種は、1〜4週間隔で2回接種が必要で、その効果が発揮されるまでに、2〜3週間はかかると思われますので、年が明けてから(流行が確認されてからではなおさら)では遅いのですが、マスコミのインフルエンザ流行の報道をお聞きになってから予防接種を希望される方がたくさんいらっしゃいました。また、インフルエンザがすでに終息したと思われる頃でも、まだ「インフルエンザが猛威を振るっている」という報道も見られました。感染症の統計がでるのが2〜4週間遅れることがその原因かと思われますが、インフルエンザのような疾患では1週間で全く違った状況になりますので、このギャップは無視できないものがあります。情報をいかに上手に使うかが今後益々大切になってくるかと思われます。
 安達医師会のホームページでは、安達医師会管内の5つの医療機関が協力して、毎週その週のインフルエンザをはじめとする種々の感染症の発生状況を報告しておりますので、よろしかったら参考になさって下さい。アドレスは、http://www02.so-net.ne.jp/~amf/shimin/kansen.html です。
 インフルエンザに限らず、我々医療関係者からみると、具合が悪い時にはできるだけ早く受診してほしいと思いますが、今回は、医療機関を受診する際の一般的な注意点にふれてみたいと思います。あくまでも一般論で、こうでなければいけないというものではありませんので、かたぐるしく考えず、ご参考にしていただければ幸いです。
 「主訴」 医療機関を受診して、まず一番先に「どうしましたか?」と訪ねられます。このときに答えるのが主訴(受診するきっかけとなった理由)というものです。主訴をお話になる時には、「具合が悪い」とか「調子が悪い」といった曖昧な表現ではなく、具体的な症状をお話になっていただけると助かります。
 「現病歴」次に、現病歴(病気の経過)をうかがうことになります。この際のポイントは「いつから、どのような症状があり、どうなってきているか」という事です。。お子さんの場合は、お子さんの様子を一番よく知っている人がつれてきて下さい。いつからどんな具合なのかを聞かせてもらうことで、おおよその診断をつけ、診察ではその判断が正しいかどうかを確かめて行くわけです。その情報が少なかったり、あいまいだったりすると、診断に苦労します。誰かに頼むときは、経過を書いたメモを渡すなどしてできるだけ多くの情報を下さい。また、小さいお子さんが 受診する時の注意点としては、次のような事があげられます。
  • おなかが空いて泣いている場合、診察で得られる情報が少なくなってしまいます。余裕がある時には、授乳時間と受診時間のタイミングにも気をつけましょう。
  • 兄弟がついてくる場合、兄弟が診察のじゃまになることが少なくありません。また、待合室で病気をうつされることも考えなければなりません。おうちで見てくれる人がいる場合は、病気でないお子さんは家においてきた方が無難です。
  • わざわざ着替えてくる必要はありませんが、あまりにも診察しにくい服装はさける方が好ましいと思います。
  • 母子手帳は大切な情報源ですので、忘れずに持参して下さい。
 「一般的な注意点」
  • 熱のある時は、必ず熱をはかってメモしておき、そのメモを持ってきて下さい。「熱があったみたい」と「○○度あった」では、大違いです。経過が長い場合は熱型グラフが参考になります。全体の流れをつかむためには毎日の最高体温が参考になります。
  • 他の医療機関を受診している場合は、お薬を持参してください。水薬や散剤は見ても処方内容まではわからない場合がほとんどですので、お薬の内容を聞いてきてもらえると参考になります。簡単なメモでもかまいません。
  • 嘔吐や下痢をしている場合、点滴が必要な事があります。通常点滴には2時間前後かかりますので、 時間的に余裕を持って受診して下さい。
 「 待合い室での注意点」
  • お子様の場合、待っている間に退屈して不機嫌になってしまう場合がよくありますが、食べ物や飲み物は与えないでください。口の中を見るとき見づらくなり、正しい判断ができなくなることがあります。
  • 膀胱炎やいわゆる自家中毒などの時には、おしっこを調べることがありますので、待っている間におしっこがしたくなったら、受け付けにお知らせ下さい。
  • 特に具合の良くないときは、遠慮せずに受付にお知らせ下さい。順番を早めて診察することもあります。
  • 麻疹・水ぼうそう・おたふくかぜなどの感染症の疑いがある時は、受付でお話しください。感染をさけるため、別のところで待ってもらうためです。

時間外の電話番号がかわりました:当院では、診療時間終了後や休日には留守番電話となり、「ただいまの時間は診療を行っておりませんが、かかりつけの患者さんで急病でお困りの方は090−2798−3742におかけなおしください」というメッセージが流れるようになっております。これは、時間外診療はしませんという事ではありませんので、突然の発病でお困りの際は、ご遠慮なくこの番号におかけ下さい。かかりつけの患者さんに限らせていただいているのは体力的な問題からです。ただ、時間外ですので、いろいろと都合があり、いつもすぐに診れるとは限りません。若干のお時間をいただくこともございますので、ご了承下さい。なお、休日は原則として午前11時前後、午後5時頃にまとめて診療させていただく様にさせていただいております。ご理解とご協力のほどよろしくお願い申しあげます。
トップへ